歯科M&Aは、希望条件の確認から候補先との面談、資料の調査、契約、医院の引継ぎへと進みます。譲り渡す側と譲り受ける側が、条件だけでなく引継ぎ後の診療・運営についても確認しながら進めることが大切です。ここでは主な流れをご紹介します。
ご相談と方針の確認
初回のご相談では、医院の状況やご検討の理由、希望する時期を伺います。譲り渡しをご検討の場合は、今後の働き方や重視する条件を確認します。譲り受けをご検討の場合は、地域、規模、予算とともに、取得の目的を伺います。
その内容をもとに、準備する資料と次に確認することを整理します。最初からすべての条件を決める必要はありません。分かっていることと、まだ決まっていないことを共有するところから始めます。
候補先との面談
希望する条件を踏まえて候補先を検討し、面談へ進みます。医院に関する情報は、秘密保持や開示する範囲を確認しながら共有します。
面談では、数字や設備の確認に加え、診療方針、スタッフの雇用、前院長の継続勤務などを話し合います。相手方の希望を理解し、ご自身の重視する条件と合うかを確認します。面談後に新たな疑問が生じた場合は、そのままにせず確認事項として整理します。

条件の調整と資料の確認
対価や引継ぎ時期などの大枠を協議し、医院の財務、契約、設備、雇用などを詳しく確認します。この調査はデューデリジェンスと呼ばれます。確認する範囲や担当は、医院の状況に合わせて決めます。
資料の調査で分かった内容を踏まえ、条件や役割分担を調整します。必要に応じて法務・税務などの専門家にも確認し、双方が理解できる形で合意内容をまとめます。口頭での説明と書類に違いがないかも確かめます。
契約と医院の引継ぎ
最終的な条件に合意したら契約を締結し、定めた日程で支払いや各種手続き、医院の引継ぎを進めます。具体的な手続きは、医院の運営形態や契約内容によって異なります。
契約と並行して、スタッフへの説明、患者さんへのご案内、予約や日常業務の引継ぎを準備します。誰が何を担当するかを決め、引継ぎ後も確認が必要な事項を共有しておきます。診療を継続するために必要な準備は、契約前から双方で話し合っておくことが大切です。
本記事は一般的な情報提供を目的としています。具体的な取引や法務・税務の判断は、個別の状況に応じて専門家にご確認ください。
